給湯器のサイズ選びで失敗しないためのポイント

給湯器を購入・交換する際に意外と迷うのが「号数」や「容量」といったサイズ選びです。見た目や価格だけで選んでしまうと「お湯が足りない」「光熱費が高い」といった不満につながりやすく、せっかく新しい給湯器を導入しても快適な生活を送れなくなってしまうこともあります。給湯器は毎日の生活に直結する設備であり、失敗すると長年にわたり不便さを抱えることになります。そこで今回は、給湯器のサイズ選びで押さえておきたい基本的な考え方や、ライフスタイルに合った選び方のポイントを詳しく解説していきます。

給湯器の「号数」とは？

給湯器のサイズを考える上で、まず理解しておきたいのが「号数」という単位です。号数は「1分間に水温＋25℃のお湯を何リットル出せるか」を示す数値で、数字が大きいほど一度に供給できるお湯の量が多くなります。たとえば16号は1分間に16リットル、24号は24リットルのお湯を供給できるという意味です。

・16号 … 単身世帯やお湯の使用量が少ない家庭向け
・20号 … 2人暮らしや小さな家庭向け
・24号 … 3〜4人の標準的な家庭に多い
・32号 … 大人数世帯やお湯の使用量が特に多い家庭向け

号数が大きいほど便利に思えますが、必要以上に大きなサイズを選ぶと本体価格やガス代が高くなるため、無駄なコストを抱えてしまいます。逆に小さすぎるとシャワーとキッチンを同時に使えずストレスの原因になります。

世帯人数と生活スタイルを基準に考える

サイズ選びの基本は「世帯人数」と「お湯の使い方」です。同じ人数でも生活スタイルによって必要なお湯の量は大きく変わります。

単身者の場合

一人暮らしなら16号や20号が目安です。シャワーを浴びながら台所でお湯を使うといった同時使用が少ないため、大きなサイズは不要です。ただし、在宅ワークなどで自宅に長時間いる人や、浴槽に毎日お湯を張る人は20号を選ぶと安心です。

2人暮らしの場合

夫婦やカップルなど2人世帯なら20号が基準です。お湯の使用が重なる時間帯が少なければ十分ですが、料理や入浴を同時に行うことが多い家庭なら24号を選ぶと快適です。

3〜4人の家庭

標準的な家庭では24号が最も多く選ばれています。朝の忙しい時間帯にシャワー・洗面・キッチンが同時に使えるかどうかが重要で、24号ならほとんどのケースで対応できます。

大人数世帯

5人以上の家庭や二世帯住宅では24号では不足することがあり、32号が選ばれることもあります。特に浴室が2つある場合や、同時に複数のシャワーを使う場合は余裕を持ったサイズが必要です。

使用シーンごとの必要湯量をイメージする

号数をイメージするうえで、お湯の使用量を具体的に考えるとわかりやすくなります。

シャワー … 1分間に約12リットル

台所の混合水栓 … 1分間に約6リットル

洗面 … 1分間に約5リットル

風呂をためる … 200リットル前後

例えば、シャワーと台所を同時に使うと約18リットル必要になります。16号だと不足しますが、20号以上なら余裕があります。こうした使用シーンを具体的に考えることで、自分の家庭に合うサイズが見えてきます。

給湯器の設置環境にも注意

サイズを選ぶ際は、世帯人数だけでなく設置環境も重要です。

戸建て住宅

一戸建ての場合、比較的自由に大きな給湯器を設置できます。4人以上の家庭であれば24号以上を選ぶのが一般的です。

マンション

集合住宅では設置スペースや給排気の制約があるため、選べる号数が限られることもあります。管理規約や施工条件を事前に確認することが大切です。

寒冷地

寒冷地では凍結防止機能付きや、能力に余裕のあるサイズを選ぶのが安心です。冬場にお湯が不足すると生活に直結する不便が生じます。

サイズ選びでよくある失敗例
失敗1：価格だけで選んでしまう

小さい号数は本体価格が安く済むため魅力的に見えますが、実際にはお湯が足りず、後悔するケースが多く見られます。

失敗2：将来のライフスタイルを考えない

新婚時代に20号を選んでも、子どもが増えると24号が必要になることがあります。10年以上使う設備だからこそ、将来の家族構成も見据えることが大切です。

失敗3：マンションの条件を確認せず購入

マンションによっては特定の号数しか設置できない場合があり、購入後に設置できないことが発覚するトラブルもあります。

プロに相談するメリット

自分で号数を判断するのが難しい場合は、専門業者に相談するのが安心です。プロは世帯人数や生活習慣、家の構造を踏まえて最適なサイズを提案してくれます。また、給湯器の機能（追い焚き機能、エコジョーズ、省エネ性能など）とのバランスも考慮して選んでくれるため、長期的に見て満足度の高い選択ができます。

まとめ

給湯器のサイズ選びは、毎日の快適さと光熱費に直結する重要なポイントです。

号数は「1分間に出せるお湯の量」を示す指標であり、世帯人数や生活スタイルに応じて選ぶことが大切

単身世帯は16〜20号、標準的な家庭は24号、大人数なら32号が目安

設置環境や将来のライフスタイルを考慮して余裕を持った選択をすると安心

迷った場合は専門業者に相談することで失敗を防げる

給湯器は10年以上使う設備だからこそ、目先の価格だけでなく、長期的な快適さを見据えてサイズを選ぶことが大切です。正しいサイズ選びを行うことで、寒い冬でも、忙しい朝でも、家族全員が快適にお湯を使える暮らしを実現できます。大安設備ではお客様の快適な日常を提供することを目標に活動しています。お家のことでお困りごとなどありましたら、お気軽にご連絡ください